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梅雨の雀

2008/05/30(金) 02:19:22 [短歌]


病得て梅雨の昼にまどろめば
雀のさえずり遙かに聞こゆる
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ビニール傘の亡骸

2008/05/25(日) 04:52:41 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

雨の朝の幹線道路上に、
強風に吹かれて骨が折れ
逆さにひっくり返った透明のビニール傘
何本も散乱している。
車は全くかまうことなく
それらの傘をボキボキと轢き潰して、跳ね飛ばして走り去る。
傘はますます無残な姿となり、
風景はより一層荒涼たるものとなる。

台風が日本列島に接近し、
関東地方一帯の交通網が風で麻痺した
五月のある日のことである。
この台風自体は大した大きさではないのだが、
その時東日本にあった別の低気圧に対して
南方の暖かい湿った空気を供給することでこれを活性化させ
間接的に被害をもたらすので
黒幕台風」と天気予報では称していた。
初めて聞く呼称ではあるが、面白い。



列島にビニール傘の亡骸を
黒幕台風撒き散らし過ぐ

押井と川井だと思ったらやっぱり

2008/05/23(金) 23:35:39 [詩文・俳文]

世界各国の巨大都市の現在を取材した
NHKの『沸騰都市』というドキュメンタリーは、
タイトルアニメーションが押井守、
音楽が川井憲次の制作によるもので、
一部の視聴者にとっては20世紀的な懐かしさを感じさせる。
第一回目はオイルマネーの流れ込む
中東の超バブル都市、ドバイが舞台で、
世界一の高さを目指して目下建設中の
何とかタワーの裏面などをレポートするのだが
ある種の視聴者の密かなる期待に応え、中盤辺りで、
自衛隊第七管区所属の試作レイバーが風洞実験中に突如暴走し、
フェンスを破壊し基地外に逃走しそうな、
トラの子の空挺レイバー部隊まで出動して
よほど慌てたらしく、スクラップ同然でやっと仕留めそうな、
あのビート音がそっくりそのまんま流される。
1980年代風味だ。

エホバ降りて、かの人の立つる街と塔とを見給えり。

番組は、際限なく膨張する埋立地プロジェクトや、
インド人建設労働者の急激な賃金高騰によって
意外と危うい状況に置かれている高層ビルプロジェクトの現実などを映し出す。

我々はどこに行くのか?
我々は何者なのか?

最後の方では、この街に投機的なマネーを投入しながら
適切なタイミングでの足抜けを考えている
イラン人投資家のシニカルで冷徹なコメントが紹介される。
NHKのスタッフは、狙ってこの番組を作ったのだろうか?

嗚呼、災いなるかなバビロン
その諸々の神の像は砕けて地に伏したり。

イラっとくる

2008/05/22(木) 00:11:48 [詩文・俳文]

イラっとくる
っていう言い回しを聞くと
イラっとくる

森タワーのスカイデッキ

2008/05/21(水) 01:10:55 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

汐留日テレエリアや、
赤坂に新しく出来たTBSエリアなどの
新参のテレビ局城下町に押されて最近は影が薄い六本木ヒルズだが、
森タワーで新たにオープン型のスカイデッキの公開が始まった。

全盛期に比べて人の数自体が少ないように感じる。
ただ外人の比率は相変わらず高い。
白人だけではなく、インド系か東南アジア系と思われる女性が
麻布十番の方へ向かう坂道を
ベビーカーを押しながら下っていたりする。
IT系企業で働くインド系エンジニアの家族であろうか?
全体構造のわかりずらさは何度来ても変わらない。

スカイデッキは、森ビルの屋上部分の縁を一周するもので、
屋上中央の、緑地に白字でHと書かれたヘリポートには
立ち入ることが出来ない。
東南の方向には、丸の内辺りの高層ビルや、
お台場のフジテレビや
舞浜のディズニーリゾートという
湾岸沿いの諸施設を望むことができる。
西北では、新宿の高層ビル群が目立つが、
全体的に低層の雑居ビルや住宅地がどこまでも広がっている印象だ。

東京西郊のベッドタウンを眺めると、
ほぼ同じ外観をした白くて細くてひときわ高い建造物が
一定の間隔を置いてヒョロリヒョロリと点在している。
自治体ごとに一つずつ設置されている
ゴミ焼却施設の煙突であろう。
煙突だが、内部で化学的に処理されているのか、
煙は特に排出されていない。
その外壁に取りつけられたランプはどれも皆同じリズムで瞬いて
空に向かって信号を発している。
現代美術のようにも、何かのモニュメントのようにも見える。
側面が緩やかにカーブしたその佇まいと
武蔵野台地の景観において控え目なその自己主張の在り方は
ある種の好ましさと愛らしさとを感じさせる。

晴天の遠景には秩父山地の稜線が見えるが
この日は富士山までは見えなかった。

スカイデッキのチケットで、
すぐ下の階の森美術館にも入館できるという。
普通の美術館なら五百円ほどはする音声ガイドを
ここでは無料で貸し出しているのが
何ともお金持ち施設らしい太っ腹さだ。
只なので、もちろん借りることとした。

五月の洗濯機

2008/05/19(月) 00:08:55 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

風通る五月の晴天
あちこちで洗濯機揺れ電子音鳴る

ミナミコアリクイの赤ちゃん

2008/05/18(日) 00:19:26 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

ミナミコアリクイというアリクイの一種の赤ちゃんが、
サンシャイン国際水族館で公開されている。

入口の所に、いきなり居た。
二匹のアリクイが、身を寄せ合って全く動かない。
この角度だと、どっちが親でどっちが赤ちゃんかわからない。

しばらく間をおいて再び見に来ると、
今度は二匹がガツガツと食事をしている。
エサはヨーグルトっぽい何かの物体や、
ひじきっぽい何かの物体や
アボガドである。
舌は確かに細くて鋭いが、
それほど長くなかったように見えた。

確かに可愛らしい。
頭の形は想像していたほど縦長ではなく、
「すごい」珍しいという感じはしない。
むしろオーソドックスな「かわいい」オーラを放っていて
女性に受けそうな感じだ。

おがくずが床一面に敷かれたアリクイの部屋には、
青空を映した写真の大きなパネルがかけられている。
この写真の大空を見て、アリクイ達は一体何を思うのだろうか。
それとも何も思わないのだろうか。
この部屋にはエアコンが完備されている。

五月にしてはやけに肌寒い曇天の下で
アシカショーと、
ペンギンとペリカンのパレードを見物した。
アシカやペンギンは元々は寒冷地の生き物なので
これぐらい寒いほうが良いのかも知れない。
高層ビルの谷間に設けられたステージに
アシカが登場して鳴き声をあげると、
ドバト達が驚いて一斉に飛び立つ。

中山と四季の森公園

2008/05/12(月) 00:39:07 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

横浜市営地下鉄グリーンラインが開通したが、
そのために特に華やいでいるということもなく、
中山駅の東側などは特に閑散としていて、
舗装もガードレールの設置も整備途中で投げ出したような
住宅地がただ漠然と広がっている。

これと比較すると、西側はまだ栄えているが、
やはり特に目立つものがあるわけでもなく、
灰色にくすんだバスロータリーが昭和の香りを漂わせている。

四季の森公園に続くハイキングコースは
並木が良く整備され、左手の崖には竹藪も茂っている。
庭木が綺麗に手入れされた沿道の住宅には、
ヒヨドリがやって来て盛んにその花の蜜を吸う。
ほとんど人をおそれないので、至近距離からゆっくりと観察することが出来る。
近所の公園のヒヨドリとは、明らかに振る舞いが違う。
田舎に来ると、ヒヨドリの気性までもがこんなにのんびりとしているのか!!



横浜の緑濃き里中山
人を恐れぬヒヨドリの顔



中山の花多き路初夏の路
斯くも素朴なヒヨドリの傍



駐車場の藪の中からは、ウグイスの声が聞こえて来たので
しばし足を止めて覗きこむ。
ウグイスは用心深い鳥で、なかなか見る事は難しいのであるが、
灰色と茶色が混ざったその姿を
わずかではあるが確かに目視する。
公園につく前から既にここまで素晴らしい収穫があるのだからと
否応なく期待に胸は高まる。



四季の森公園には幾つかの池があって、
マガモカルガモといった定番の水鳥が
ゆったりと浮かんでいる。
錦鯉も泳ぐ。
池を取り囲む丘陵地は森になっていて、
やはりウグイスの声が聞こえて来る。

遊歩道を昇って森に足を踏み入れ、
再びウグイスの姿を探すが、今度は中々難しい。
樹高が高いので、声はすれどもどこに居るのか
なかなか姿は見えないのだ。
夢中になって樹を見上げているうちに
段々首が痛くなる。
ウグイスの囀りはしばらく続いた後に、
語尾のみを高音高速で繰り返す
ケキョケキョケキョケキョといった感じに上ずって、
それが終わると場所を少し変えてまた最初に戻るというパターンを
ここで知る。

この公園の森林保存計画は
自然林、陰樹林の保全と里山、雑木林の保全の
二本立てで行われているという。
いずれにしても、良い風景である。
ときおり見かける看板の解説文を読みながら歩いていると
日本の森林生態学に関する知的な興味が俄かに湧いてくる。

駐車場を六時で閉鎖する旨を知らせるスピーカーの声が
さっきから繰り返し聞こえて来る。
近隣に居住している人々だろう、
犬を連れて散歩をしている人同士が
時折挨拶を交わしている。

吹き流しの芸術論

2008/05/09(金) 01:49:28 [短歌]

吹き流し何を模る曇り空



鯉幟鯉が男児の覇を願い
吹き流し示す抽象の美を



 鯉幟の鯉は男児の健やかなる成長と栄達を願うものであり、真鯉・緋鯉・子鯉の三匹が並んではためくのは長幼の序に基づく家族円満を表現したものである。前者は立身出世イデオロギーに基づき、もちろんその背景には鯉が滝を昇って龍と成るという古代からの伝承が存在する。後者は結婚・家族イデオロギーに拠るものであるが、ここで注目されるのは、鯉幟に仮託されたこの家族像は一夫一妻であり、また祖父母の存在が全く見られない完全核家族であるということである。つまり現実にはともかく、建前としてのイデオロギーの次元においては、核家族が理想の家族像として映像化されている。そのような、明快で分かり易いイデオロギーに基づく具象表現こそが鯉幟の一義的な本質である。

 ではあるが、鯉幟を眺める時に素朴な疑問が浮かんで来る。
 鯉の家族の上に掲げられたあの吹き流しとは、一体何なのであろうかと。
 吹き流しはただ風向・風速を示すだけの、無意味な装飾品なのか。
 たとえそうであっても、その姿は充分に謎めいていて、鯉達を超然と下に従えて、かっこいいものであるが。



 吹き流しのあのカラフルな五色は、古代中国の五行説(木・火・土・金・水)に基づくものであると言う。五行説と言うのは、自然現象・物理現象を体系化して分類・定義する際の、古代中国人なりの理論的なフォーマットであるから、吹き流しを天空に掲げるということは、すなわち自然環境の調和を祈ったものであると解釈することも可能だろう。
 この時に、吹き流しが風にたなびくと言う事は、五行の循環が順調で滞りないこと自然が均衡を保って存在し続けることを示しているだろう。

 そしてそのような思想を、シンプルな五色で表わしている吹き流しの姿はまた、日本の文化・風習のただ中において、最も身近な抽象芸術のひとつであろう。

 さらに言えば、鯉幟における鯉の家族の具象芸術と吹き流しの抽象芸術のコントラストからは、我々の世界認識が持つある種の普遍性を読み取ることも可能であろう。
 つまり、家族や立身出世に関わる思想は言わば小さな物語、身近で具体的で、体験的・肉体的にイメージすることが容易であるから鯉という具象的な表現を取るのである。反対に、自然の調和と均衡という思想は大きな物語、遠大で抽象的で、理論的・知的に理解されるものであるから吹き流しという抽象的な表現を取るのである。
 そして大きな物語、抽象的で理論的な思想は、常に具体的で経験的な思想(これは欲望と言い換える事も可能である)の上位に位置しなければならないと考える程度の知性と公共性は古代の日本人にも備わっていたからこそ、吹き流しは絶対に鯉の家族の上位に位置づけられるのだ。
 つまり吹き流しは、日本の社会に伝統的に備わる公共性への希求のシンボルでもある。

 現在の日本においては、現実に家族を持つということが、かなり困難になりつつある。
 経済的な問題も大きいが、社会的にも、文化的にもである。
 そもそも家族を持たない人間が家族円満や子供の立身を願うのは不可能である。
 しかし家族を持たない者であっても、環境問題を考える事は特段に不自然なことではない。
 だから鯉のない鯉幟、すなわち吹き流しだけを掲げるというなんだかシュールな年中行事も理論的には可能なのであるが、それならばそもそも端午の節句である五月五日を選んで掲げる必要もなくなってしまう。
 そのようなシュールな吹き流しがもし存在するとしたならば、それは全く別の問題系、すなわちスキップナショナリズム、家族も地域も飛び越してダイレクトに天下国家と接続するという幻想、をシンボライズする、全く別の抽象芸術になるだろう。それは例えば、かつてのイタリアの未来派なんかに似ている。

横浜市営地下鉄グリーンライン

2008/05/07(水) 01:33:11 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

横浜市内陸部の、草深い丘陵地帯を走るこの鉄道に、
グリーンラインの名称はまことにふさわしい。
駅の名称も「東山田」とか「北山田」とか「中山」とか
田舎臭い雰囲気を醸し出しているものが多い。
本質は単なる田舎である横浜の、
飾らない素の部分を示しているようである。

完全閉鎖式ではなく、柵式のホームドアが立てられた新しいホームに、
小奇麗な地下鉄の、四両編成の車両が停車している。
発車してしばらくすると、黄緑の蛍光色のブルゾンを着た老人達が
車内をパトロールし始める。
何でも「スマイルマナー向上員」というボランティアらしい。
この地下鉄では、全車が優先席かつ携帯電話使用禁止らしく、
メールを打っている人間にも声をかけて、
その電源を切らせている。
物腰は柔らかいが、粘っこくて鋭い威圧感があり、
私が観察した限りでは注意された人間は皆大人しく従っている。

起伏の多い横浜の土地を走る鉄道らしく、
センター北」「センター南」近辺で一度地上に顔を出す。
センター北」の風景は、いかにも無機的に設計された
ニュータウンの中核都市といった趣だ。

もう一箇所、「川和町」の付近でもこの鉄道は地上に顔を出すのだが
その風景は本当に衝撃的だ。
ひたすら山と緑と畑だけなのだ。
首都圏に、まだこんな空間が存在したとは!
東京都区部、横浜中心部からの距離を考えれば、驚愕である。
奇跡である。

コンコースもトイレも何もかもが新しいこの鉄道の駅構内に、
アフリカの国を紹介するポスターが貼られている。
この月の横浜市営地下鉄の駅では、
一駅一国づつ、アフリカの国を紹介する催しをやっているらしい。
首都圏下にだだっぴろく広がるこの田舎地帯に住む
少年少女達のうちの誰かが、
この企画に触発され、
将来アフリカ研究者や国際援助機関の職員に
なったりする者も一人や二人ぐらい現れるのだろうかと想像すると
それはそれで夢のある話かもしれない。

この横浜市営地下鉄グリーンラインの営業開始は、
日暮里・舎人ライナーと同じ
〇八年三月三十日だ。
かたや、東東京の河川地帯・低地帯に広がる
ブルーカラーベルトを幹線道路に沿って一直線に走る
高架上の新都市交通。
こなた、北横浜の山林地帯・丘陵地帯に広がる
グリーンベルトを不明瞭に蛇行しながら走る
起伏の激しい新地下鉄。
図らずしも、徹底的なコントラストを構成している。

電車から降りると、方向感覚を完全に失っている。
構内に用意された地図で付近の地理と方向を確認し、
東西南北を情報としては理解し得ても
体感的には全く知覚出来ない。

吹き流し

2008/05/06(火) 01:09:03 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

吹き流し何を模る曇り空
五月の空に
五色はためく



鯉のぼりの鯉は男児の立身出世のシンボルだが、
その上を泳ぐ吹き流しの五色は何かというと、
古代中国の陰陽五行説の説くところの
世界の万物の構成要素、
すなわち「木火土金水」であるのだという。



鯉のぼり立身願う鯉の上
抽象芸術吹き流し見ゆ

冬の鯉

2008/05/04(日) 03:24:54 [俳句]

鯉深く静かに眠る雪の河



鯉硬く冷たく沈む冬の河

日吉

2008/05/03(土) 01:18:46 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

駅を挟んで慶應義塾大学の反対側には
狭小なバス乗り場があって、商店街が軒を連ねている。
コンビニ、ファストフード、蕎麦屋、ラーメン屋。
古本屋の数が多い所は、さすがに学生街らしい。
この商店街は、なかなか庶民的で良い雰囲気だと思うのだが、
奥行きは案外浅く、すぐに住宅街となってしまう。

東急ストアを駅ビルに擁する
日吉駅の構造やデザインは結構凝ったもののようだが、
昇りエスカレーターしかない場所があったりして
結構分かりづらい。
屋上から眺めると、横浜方面に向かって土地が急激に下る、
起伏の多い横浜市の地勢が見て取れる。

大学側の幹線道路には、空港へ直通する長距離バスのバス停がある。
高等教育機関であるから、
学術関連の海外旅行の需要もそれなりにあるのだろうか。
慶応のキャンパスは、工事中の箇所が多く
鹿島の巨大なクレーンが何かの建築資材をぶら下げているのが目立つ。
日吉キャンパスは、慶応でも確か主に一、二年生が通う所だと聞いているが、
言われてみれば周囲を歩く若者は
何だか初々しい雰囲気を漂わせているようにも思えて来る。
緑色の並木道が両側を彩る、五月のキャンパスの緩やかな坂道を
若者たちは思い思いに登って行く。

そしてまだ全てが真新しい、出来たばかりの
横浜市営地下鉄グリーンラインの入口。

やこーいん(下落合薬王院)

2008/05/02(金) 23:49:03 [【07-08】雑司ヶ谷下水道水難事件]

下落合野鳥の森公園で探鳥などにいそしんでいると、
背の曲がった、善良だが気の弱そうな老婆から道を聞かれた。
「やこーいん」へはどうやって行けばいいのかと言う。
そこで今、牡丹の展示をやっていると人から聞いて
やってきたのだと言う。
この辺で「やこーいん」なる施設は聞いたことが無いので
わからないと答えると、
残念そうな顔をして去って行った。

暫くして、その老婆が再び現れた。
問題は自己解決したと言う。
とても綺麗だったから行ってみたらどうかと勧められ、
そうすることにした。

「やこーいん」は
薬王院」という寺のことであった。
下落合から目白にかけての急斜面に位置している境内には
牡丹園があって、
花が咲く頃になると結構な人が集まるのだと言う。
なるほど、確かに牡丹の花は美しい。
また急斜面から突き出た、
清水寺のミニコピーのようなこの寺の外観もなかなか魅せてくれる。
下落合にこんな良き所があったとは、全く知らなかった。

見学客は老人が中心で、
思い思いに花をスケッチしたり、撮影したりしている。
その花の周りを、マルハナバチなどが積極果敢に飛び回っている。
どこの国からやってきたのか、
年配の白人女性が二人、ガイドブックと思われる本を片手に、
巻き舌を利かせたスラヴ系の言語を喋りながら歩いている。
そのうちの一人は見事な赤毛である。

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