武者小路実篤の「冬瓜と南瓜」の絵をみながら、これは相田みつをの遠い祖先に当たるのではないかとふと考える。白樺派の空想的で現実から乖離した能天気な理想主義と、相田みつを的なくたびれたサラリーマン向けの通俗応援メッセージとの間に横たわるものは何であろうか?
今回のベストは「白隠慧鶴 蘭蟷螂」を選ぶ。素朴画にふさわしく、カマキリが誠にかわいらしく描かれている。特に大きな点目がマンガチックで良い。
セカンドは小杉放庵「立石寺」。旅姿の芭蕉に、例の有名な句が添え書きしてある。渋い。
この美術館の2階展示室は「サロンミューゼ」という喫茶スペースになっていて、展示作品を見ながら軽食を摂ることが出来る。何とも優雅で贅沢だ。美術館内のこの手の飲食店としては、価格設定も良心的。ついでにこの美術館は入館料も300円と格段に安い。(すぐ近くの戸栗美術館は高い……。)
建築家は白井晟一。金曜は夜間開館をしている。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術