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王維「斤竹嶺」

2010/12/31(金) 22:26:58 [漢詩漢文の勉強]

檀欒 空曲に映ず
青翠 漣漪に漾う
暗に商山の路に入る
樵人 知るべからず



檀欒:だんらん。竹の美しく茂るさま。畳韻すなわち同母音の擬態語。
空曲:ひっそりとした川
青翠:たけのみどり。双声すなわち同子韻の語。
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回想の東京モノレール

2010/12/31(金) 01:56:49 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

東京モノレールの正面の表情は、こんなに扁平で横長だったろうか?
少なくとも、こんなカラーリングではなかったような気がする。
そもそも、この鉄道に最後に乗ったのは何時だっただろうか?
もしかして、大学入試の時?
それって何年前?

当時住んでいたあの地方都市から入試のために上京した時に、
国内線ターミナルで同じく受験生だった友人と偶然に会って、
一緒にこのモノレールの先頭車両に乗り込んだのは良かったが、
それが実は最後尾で、発車と同時に後ろに向かって動き始めて、
大爆笑したことがあった。

日本エアシステムという航空会社がまだ飛行機を飛ばしていた頃の話である。
もちろん、その当時はこの国際線ビル駅など存在していない。

そいつとは、今は連絡も全く取っていない。

その車窓から望む湾岸エリアの夜景や、
運河や高速道路と並走する長い直線のコースは、
当時のオレ達にとって、少なくとも自分にとって、
この上無く洗練された、都会的でカッコイイ映像であったように記憶している。

あの時は、既にレインボーブリッジは開通していただろうか?
ゆりかもめはまだ走っていない。

今眺めてみると、何ということも無い。

地震があって、毒ガスがまだ撒かれていない、ある時代の狭間。



まだ何も書かれていないこの街の十八歳の地図かつて在り



しかしながら浜松町の駅は、当時より何だか綺麗になったような気がする。
この立ち食い蕎麦屋だけは、変わらずにずっとここにあったと、
このモノレールを巡る様々な、曖昧とした事項の中では最も確信を持って言える。
駅と直結した本屋は、明らかに新しい。

この都市で、確実に歳をとった。
夢は、あるのかないのかわからない。
ただ、表現し続ける意志がある。

王維「華子岡」

2010/12/28(火) 22:24:55 [漢詩漢文の勉強]

飛鳥 去って窮まらず
連山 復た秋色
華子岡を上下すれば
惆悵して情何ぞ極まらん

【お知らせ】年越詩集2010が始まりました

2010/12/27(月) 23:43:16 [お知らせ・近況報告]

 学生詩人のぼうひとさんが主宰・運営されているネット上の詩イベント「年越詩集2010」が現在開催されています。私も参加しています。
年越詩集のアドレスはこちらです。
↓↓↓
http://toshikoshi.blog8.fc2.com/

是非ご覧下さい。よろしくお願いします。

王維「崔濮陽兄季重前山興」より

2010/12/27(月) 22:55:33 [漢詩漢文の勉強]

千里 黛色を横とう
数峰 雲間に出づ
……
残雨 斜日照らし
夕嵐 飛鳥還る

多摩川の彼岸

2010/12/27(月) 01:41:16 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

天蓋の濃紺から逃れようとオレンジが地を這う多摩川の向こう側に、
高速道路の高架線と完全に平行なグラデーションが描かれている。
空には既に月が現れ、針金のように薄く冷たい笑いを浮かべている。

王維「酌酒与裴廸」より

2010/12/26(日) 22:05:21 [漢詩漢文の勉強]

草色 全く細雨を経てうるおい
花枝 動かんと欲して春風寒し



草は恵みの雨を受けて繁茂するのに対し、
すぐれた木の枝は春風の冷たさに無残に痛めつけられる

羽田空港国際線旅客ターミナル

2010/12/26(日) 00:19:27 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

 この新しい国際線旅客ターミナルの中でも、「江戸小路」と名付けられた商業フロアはとりわけ頻繁に各種メディアで紹介されていたが、オープンから二カ月ほど経った今となってはそれほど殷賑を極めているというわけでもない。ごく普通に人がいるという感じだ。その一角の建築様式も、寿司屋、蕎麦屋、ラーメン屋といった飲食店も、土産屋もその名の通りに和風っぽさを前面に押し出して集客を図ろうとしているのだろうが、見た限りではいわゆるガイジン、欧米白人もアジアからの観光客も、特アの人間もほとんど居ない。旅行帰りと思しき日本人と、メディア情報を元に地方から見学に来た日本人と、要するに日本人ばかりが歩きかつ飲み食いし、買い物をしているようだ。(後者にはもちろん私自身も含んでいる。)
 オリエンタリズム商法、あるいはジャポニズム商法のマンネリ化、限界が露呈している。
 だがそれだけではない。
 文房具屋は伊東屋が入っているが、これは多忙なビジネスマンの需要を満たすにはどうも中途半端な感じで、やはり土産物屋の一種なのではないか? また、蒟蒻の成分を使った美肌用品なども売っているが、観光客はそんなものを買いたがるものだろうか? ここに観察されるのは、そもそもどこで何を誰に売ったら良いのかわからないという一〇年代日本の散乱しきった消費状況ではないのだろうか?
 本屋もある。岩波の本は全く置いていないようだ。雑誌コーナーの片隅に、コンビニで見かけるような、エロDVDが付録についたエロ本が売っている。建物全体が必然的に安心・安全・デオドラントを志向している(もちろんそれは微塵も批判されるべきことではないが)この建築物の中で、不特定多数の人間の劣情が凝集する、街本来の猥雑さと醜悪さを帯びているささやかな一隅。
 
 ※

 その上の展望デッキがある階にも、キャラクターグッズの店や、ミニカーのレーシング場や、プラネタリウムなど、どちらかと言うと子供向きの、やはりよくわからない商業スペースがある。ターミナルに乗り付けた飛行機に蛇腹状の通路が接続して、人が出たり入ったりするのを眺めることが出来るが、飛行機の客の側は別に人に見られるために歩いているわけではないだろう。見学客に配慮して、金網の目がどころどころ抜いてある。丁度デジカメが入るようなサイズだ。
 滑走路とは正反対の方向にも台が設置してある。富士山を眺めたり撮影したりする人のためのものだ。毎日ここを訪れているという男が、観光客の男に向かって普段の富士の様子や、撮影の際の注意事項などを縷々説明しているが、きっと話相手に飢えているのだろう。
 今日は富士は見えない。

 ※
 
 夜になると、向こう側の国内線ターミナルの灯りがそれなりに美しい。

王維「贈従弟司庫員外絿」より

2010/12/24(金) 22:21:46 [漢詩漢文の勉強]

清冬に遠山を見れば
積雪 蒼翠を凝らす

京浜急行急行羽田空港行き

2010/12/24(金) 00:22:36 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

 京浜急行品川駅は、同鉄道の中でも屈指のターミナル駅のはずだが、その規模は実は存外に大きくない。新幹線駅の増設に合わせてエキナカ・駅建造物の大幅な拡張が行われ、今は伽藍のような威容を誇っているJR品川駅の脇に何だか慎ましい様子で従っている。日暮里駅における京成や、高田馬場駅における西武にそのポジショニングは近い。
 そのホームに入って来た車両の色は、京浜急行と聞いて人々がまずイメージする赤色ではなかった。白を基調にデザインされているその列車は、無論羽田空港までノンストップではなく、飛行機利用者には特に何の用事もないような、途中の、普通の急行停車駅にも何回か足を止める。近景は、小学校の姿などが時折混在している、良くある住宅地の風景だ。巨大建造物、湾岸部の港湾施設や近未来的な容貌のビル達が遠くから自らをアピールしてきて、車窓を眺める者はそこにこの街の奇妙なコントラストを看取する。
 車内にはやはりアタッシュケースを携えたスーツ姿のビジネスマンや、カートを曳いた女性の姿が多いように感じたが、これは空港行きの電車に乗っているという先入観によるものに過ぎないのかも知れない。
 印旛沼の方面に向かう銀色の電車とすれ違う。北総線直通車両だろう。
 車両連結部の近くに貼ってある表示を見ると、この車両は東京都交通局のものらしい。つまりは都営地下鉄の持ちモノであるということだろう。

 京急蒲田から地上を走行し始めた。最早高架ですらない。車窓から見える風景は至近の建造物に限られ、しかもここからは各駅に停車する。
 それにしても大鳥居駅で随分たくさんの人が降りた。一体何なのだろう?
 羽田空港国際ターミナル駅で降りる。同じくこの駅で下車した、いずれもビジネススーツ姿の中年男性二人、中年女性一人のグループの男性が、この駅は京急で一番最初にホームドアが設置されたのだと解説している。品川から20分で460円かかった。

王維『勅賜百官桜桃』より

2010/12/23(木) 22:24:47 [漢詩漢文の勉強]

飽食するも内熱を愁うるをもちいず
大官また有り 蔗漿の寒



蔗漿:サトウキビのジュース。
漢書礼楽志、郊祀歌に、蔗漿は二日酔いを解くとある。

十二月のメタセコイア

2010/12/23(木) 00:17:04 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

冬曇貫くために全身をオレンジ色の円錐と化し



黄色でも
紫でもなく
茶色でも
紅でもない
これぞオレンジ



港区(このおか)のセレブなビルども見下してメタセコイアは誇り高く燃ゆ

十二月のメタセコイア@都立中央図書館

王維「送友人帰山歌二首」より

2010/12/22(水) 22:01:25 [漢詩漢文の勉強]

山 万重にして一雲
天地を混じて分たず
樹は晻曖として氛氳
猿 見えずして空しく聞ゆ



晻曖:あんあい。樹木がおぐらく、鬱蒼と林の気が立ちこめるさま。
氛氳:気の盛んに立ちこめるさま。

人生で一番長い街

2010/12/22(水) 03:23:41 [詩文・俳文]

 近隣のスーパー丸正は、この十二月からママズプレートという良くわからない店名に理由も良くわからないままに変更したが、だからと言って店内の様子に目立った変化があるわけではない。
 これを機に、この、最早私の人生において最も長く住んでいる街のこの通りの変遷を、書き出してみようという気になった。

 駅前の、英会話のノヴァだったスペースは、社長が逮捕されて同社が倒産してからしばらくはソフトバンクの携帯ショップだったが、今は蕎麦のクレープと林檎酒を主に供する北フランス料理屋になっている。
 その隣のマクドナルドは、一時期普通のマックではない妙な高級志向の店になっていたが、今は普通のマックに戻っている。
 一方、AUショップは健在だ。
 マックの隣で、珍しい酒と輸入食材を扱っていた店「田中屋」は酒類のみに特化して地下一階に引っ込み、そのスペースはローソンになった。最初は普通のローソンだったが、後にナチュラルローソンに昇格(?)している。
 大戸屋は私が知る限り元々あった。今もある。
 メガネスーパーが撤退した後は日高屋になった。
 下落合側に入って行く車道の角のイタリア料理屋は潰れて、ドコモショップになっている。
 目白側の、回転寿司屋の三崎港が撤退した後はカレーのココ壱になった。
 ピーコックは親会社の大丸の再編・経営統合の際に正式名称が変更されたが、店そのものには特に影響はなかった。
 自家製チャーシューが美味しいと評判だった肉屋は閉店した。
 カクヤスが現れた。
 エロビデオ屋は一度潰れて大幅に改装された後に、やはりエロDVD中心の店になっている。
 スーパーユネスコが倒産して、テスコという外資系のスーパーになった。ユネスコ時代は野菜やキノコ類の見切り品がやたらに安くて重宝したが、現在はそれほどでもなくなった。道路を挟んだその正面には百均ローソンが出来た。
 ほっかほっか亭は今はホットモットになっている。



 またこの間に、銀行業界の統合・再編が進んだ。その結果として、今駅前には、東京三菱UFJ銀行が二つある。



 夕方の歩道に軽トラックやボックスワゴンで横付けして野菜や果物を売る者を見かけるようになった。また深夜には、自転車の花売りが姿を現すようになった。

塚本『百句燦燦』より12

2010/12/20(月) 22:14:51 [塚本関連]

夜の驕り極まる抜歯窩の冬至(馬場駿吉・文中)

燃え盛る火炎

2010/12/20(月) 03:28:49 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

わが内に憎悪と怒りに燃え盛る火炎の在りて今が青春

塚本『百句燦燦』より11

2010/12/19(日) 22:28:57 [塚本関連]

眼に古典紺紺と降る牡丹雪 (富澤赤黄男)

だったらオレはメイジバピラス

2010/12/19(日) 00:39:30 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

お前らは所詮猿の末裔
けれどもオレは翼竜の子孫

オレは内気なプテラノドン
人の言葉が苦手な詩人
(けれどもオレは魔法が使える)
(けれどもオレは高く羽ばたく)

お前らはせいぜい首狩族
だったらオレはメイジバピラス
メイジバピラスは洞窟のモンスターじゃないかよ!)
(ただのバピラスは思いのままに海洋を飛んでいるのに)
(魔法の力と引き換えに、冷たく長い洞窟の主となったのだ)

「戻りたいのは少年時代?
それっていわゆるファミコン世代
今更まさか80年代
それってジュラ紀もしくは白亜紀……」

塚本『百句燦燦』より10

2010/12/18(土) 22:45:29 [塚本関連]

尾を持たぬさびしさに秋立ちにけり (三谷昭・文中)

闘えてる自分

2010/12/18(土) 00:10:44 [短歌]

あの頃の僕に見せたい今の吾(オレ)世界と闘うことが出来てる



生活と職場の醜女(ブス)に追われつつ自分(ゆめ)を追いつつ生きて行けてる

塚本『百句燦燦』より9

2010/12/17(金) 22:19:24 [塚本関連]

蜆蝶とまるにはどの石も不安 (加倉井秋を・文中)

【予告】年越詩祭に今年もエントリーしています

2010/12/16(木) 23:39:52 [お知らせ・近況報告]

学生ネット詩人のぼうひとさんが主宰・運営されているネット上のイベント、
年越詩祭に今年もエントリーしています。
青条の参加は今回で三回目になります。

年越詩祭のブログはこちらです。
↓↓↓
http://toshikoshi.blog8.fc2.com/

その年の自作から最も良く出来たと考える詩作品を投稿するというのが、
このイベントの本来の趣旨だそうです。
青条は今年はどの作品を投稿したのか?
それは詩祭の時に直接ご確認下さい。
タイムテーブルによると、青条の登場は12月29日の9:00となっています。

塚本『百句燦燦』より8

2010/12/16(木) 22:40:59 [塚本関連]

斜めに町を抜けて男妾より惨め (楠本憲吉・文中)

雑然とした定言命令

2010/12/16(木) 00:05:30 [詩文・俳文]

何かを命令されているのはわかるが、
何を命令されているのかはわからない。
居丈高に何かを命じているのだが、
命令している本人もその内容を把握していない。

そんな、雑然とした定言命令に今日も悩まされている部下が、
この国には一体何人いるのだろう?

塚本『百句燦燦』より7

2010/12/15(水) 22:34:45 [塚本関連]

白菊とわれ月光の底に冷ゆ

やはらかき身を月光の中に容れ

月の中透きとほる身をもたずして

風癒えず月蒼き夜のつづきたり

月光の宙に出で行き遊びけり

月明るき夜の翌くる日の木の葉髪 (桂信子・文中)

廃皇子コンプレックス

2010/12/14(火) 23:16:41 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

皇帝の裔に生まれざりしこと深く恨みて湯に浸かる夜

塚本『百句燦燦』より7

2010/12/14(火) 22:41:30 [塚本関連]

夕月細るその極限の罪を負う (林田紀音夫・文中)

動物も見た目が九割

2010/12/13(月) 23:50:26 [詩文・俳文]

 熊、得してる。
 もちろんパンダも含めて。



 人は見た目が九割とか十割とかいう新書本が数年前にベストセラーになったが、見た目によってそのイメージがほぼ決定されてしまうのは何も人間界だけのことではない。動物達も、またその外見から、そのキャラクターを遡行的に捏造されている。熊やパンダの生態はかなり獰猛なものであるが、その丸っこいフォルムから、コミカルで親しみやすいキャラとして勝手に商品化され親しまれている。
 一方、見た目で損をしている動物とは例えばどんな奴らか? イボイノシシとか、マントヒヒとかいう、容貌魁偉で悪人相な連中のことか? そうではないと私は思う。容姿に特徴のある動物達は、それはそれで、それなりのキャラクターや個性を付与されて、ポジションを獲得することが出来ている。
 見た目で損をしている動物とは、外見が地味過ぎてあまり注目されない種のことである。



 ニホンカモシカ。
 日本固有種、ニホンカモシカ。
 特別天然記念物、ニホンカモシカ。
 かつて中共からパンダが日本へ持ち込まれた時、返礼として贈られた動物、ニホンカモシカ。
 熊のぬいぐるみをそれぞれに抱いてカップルでテーマパークに行くことが数年前から流行っているという。
 そんな栄光に浴することはないだろう、ニホンカモシカ。

塚本『百句燦燦』6

2010/12/13(月) 22:02:14 [塚本関連]

むらさきになりゆく墓に詣るのみ (中村草田男)

姦し

2010/12/13(月) 00:53:34 [短歌]

十四にして我は知る妹の美貌を憎む母の醜さ

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