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桜の木の下には肥料が埋まっている

2010/11/30(火) 02:51:53 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

桜の木の下には肥料が埋まっている。
ホームセンターの園芸コーナーで売っている、
腐葉土とか、鶏糞とか、バーミキュライトとか、その類。
最近では、百均ショップにも、比較的小さい袋のものが置いてあるようだ。

桜の木の下には死体が埋まっている。
とは言っても、冬眠に入ってそのまま永眠してしまった蛙とか、
秋の終わりとともに力尽きた昆虫とか、
干からびて死んだミミズとか、せいぜいその程度。
殺人者はそんな所に、わざわざ死体を埋めには来ない。

桜の花咲く頃の美しさは、ただ美しいだけのもの。
美しさという評価基準においてのみ、ただ価値があるもの。
その背後や下部に、
何か見えない深遠な思想性とか、劇的な事件性があるわけではない。
精液も経血も堕胎された胎児もそこには特に存在していない。
美しさというのは、目に見える表層的なもの。
そこには善も悪も無い。
それ自身が全て。

アイプチとかマスカラとかいう簡便なツールによって、
人は容易にそれを粉飾することが出来る。
整形手術という物理的な手段によって、
人は容易にそれを偽造することが出来る。
そもそも宣伝工作・メディア戦略によって、
その基準を勝手に改変することすら難しくないのだ。

美しさというのは、目に見える表層的なもの。
そこには善も悪も無い。
それ自身が全て。

晩秋の深夜に、もうほとんど葉も落ちた公園の桜の木を眺めながら、
僕はそんなことを考えた。
独りでブランコを漕ぎながら、とりとめもなくそんなことを考えていた。
僕達を照らす街灯の周りには、蛾もカナブンも一匹も飛んでいなかった。
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