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羽田空港国際線旅客ターミナル

2010/12/26(日) 00:19:27 [【10-11】福島の向日葵に捧げる歌]

 この新しい国際線旅客ターミナルの中でも、「江戸小路」と名付けられた商業フロアはとりわけ頻繁に各種メディアで紹介されていたが、オープンから二カ月ほど経った今となってはそれほど殷賑を極めているというわけでもない。ごく普通に人がいるという感じだ。その一角の建築様式も、寿司屋、蕎麦屋、ラーメン屋といった飲食店も、土産屋もその名の通りに和風っぽさを前面に押し出して集客を図ろうとしているのだろうが、見た限りではいわゆるガイジン、欧米白人もアジアからの観光客も、特アの人間もほとんど居ない。旅行帰りと思しき日本人と、メディア情報を元に地方から見学に来た日本人と、要するに日本人ばかりが歩きかつ飲み食いし、買い物をしているようだ。(後者にはもちろん私自身も含んでいる。)
 オリエンタリズム商法、あるいはジャポニズム商法のマンネリ化、限界が露呈している。
 だがそれだけではない。
 文房具屋は伊東屋が入っているが、これは多忙なビジネスマンの需要を満たすにはどうも中途半端な感じで、やはり土産物屋の一種なのではないか? また、蒟蒻の成分を使った美肌用品なども売っているが、観光客はそんなものを買いたがるものだろうか? ここに観察されるのは、そもそもどこで何を誰に売ったら良いのかわからないという一〇年代日本の散乱しきった消費状況ではないのだろうか?
 本屋もある。岩波の本は全く置いていないようだ。雑誌コーナーの片隅に、コンビニで見かけるような、エロDVDが付録についたエロ本が売っている。建物全体が必然的に安心・安全・デオドラントを志向している(もちろんそれは微塵も批判されるべきことではないが)この建築物の中で、不特定多数の人間の劣情が凝集する、街本来の猥雑さと醜悪さを帯びているささやかな一隅。
 
 ※

 その上の展望デッキがある階にも、キャラクターグッズの店や、ミニカーのレーシング場や、プラネタリウムなど、どちらかと言うと子供向きの、やはりよくわからない商業スペースがある。ターミナルに乗り付けた飛行機に蛇腹状の通路が接続して、人が出たり入ったりするのを眺めることが出来るが、飛行機の客の側は別に人に見られるために歩いているわけではないだろう。見学客に配慮して、金網の目がどころどころ抜いてある。丁度デジカメが入るようなサイズだ。
 滑走路とは正反対の方向にも台が設置してある。富士山を眺めたり撮影したりする人のためのものだ。毎日ここを訪れているという男が、観光客の男に向かって普段の富士の様子や、撮影の際の注意事項などを縷々説明しているが、きっと話相手に飢えているのだろう。
 今日は富士は見えない。

 ※
 
 夜になると、向こう側の国内線ターミナルの灯りがそれなりに美しい。
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