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もうすぐ地下化される下北沢の踏切を

2013/04/08(月) 07:00:26 [【12-13】オレンジをアップデート]

 もうすぐ地下化される下北沢の踏切を、極めて緩慢にロマンスカーが通過していく。
 丁寧に磨かれたその車体の側面に、この街の風景が鮮明に映る。海鮮居酒屋の看板の文字まで読める。
 小田急小田原下北沢近辺は、長年の懸案であった通勤ラッシュの緩和と開かずの踏切の解消のために、地下化・複々線化工事を行っていたが、間もなくそれが完了する。そうすれば当然のことながら、下北沢の街からロマンスカーの車体を目撃することも、その車窓から街の風景を眺めることも無くなる。
 この横長の金属製移動スクリーンは、一時間前まで、箱根小田原足柄の山間部の風景を映していたはずだ。その緑の残像が表面のどこかにまだあるような気がする。そんなスクリーンもこの街を通過する間は何も映さなくなり、何も伝えなくなる。
 鉄道路線の地下鉄化は、街の映画館の消滅にどこか似ている。時代の要請であり、合理性を追求した賢明な判断であり、大多数の人々は特に反対もしないが、やはり寂しい。
 開かずの踏切が開くわずかな時間に、巨大なカメラを提げた鉄オタ達が線路の中央に陣取って熱心に写真を撮っている。この街から鉄道の姿が消えることが寂しいのと同様に、鉄道の車体に映るこの街の姿が消えることも寂しいことではないかと思うが、彼等がどう考えているのかはわからない。
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