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フランシス・ジャム『小曲』より

2013/07/11(木) 22:41:32 [引用▼海外]

わたしは今でもおぼえている、あの森かげの、あの花を。
楡の若木のうろにいたあの昆虫を。鴫一羽
パッと飛び立つそのさまがまだ目に浮かぶあの狩猟を。
とある畑で飲みほした、あの一杯の真清水を。

……

あの声とまた、あの心、あの顔と、あのくちびると。
あちらの方でも、どうかこのわたしをすつかり忘れ果て
あのふたすぢの情火から跡形ひとつ留めぬやう。

思い出はただ、春のばら、それから、夏の蜜蜂や、
草のしげみに野兎が躍ってつけた足あとや、
つまり、ふたりのあの頃と遠い何かであつてくれ。



斎藤『近代フランス詩集』より
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